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AI・電子署名で、オフィス業務から3M(ムダ・ムラ・ムリ)を無くすには

AI・電子署名で、オフィス業務から3M(ムダ・ムラ・ムリ)を無くすには

日本:ハイテク経済とアナログなバックオフィス

初めて日本を訪れる人々が驚くのは、その高度な技術と近代的な都市インフラです。しかし一方で、多くの企業のバックオフィス業務は依然としてアナログのまま、デジタル化の波に取り残されているのが現状です。よく話題に上る「日本のファックス文化」もその一例です。OECDのデータによれば、日本の労働生産性は38か国中29位であり、米国の約半分の水準にとどまっています。

しかし、現在日本企業において、アナログなバックオフィス業務を完全なデジタル環境へ移行する動きが加速しています。特に、少子高齢化や労働人口の減少により、一人ひとりの生産性向上が不可欠となっていることが、この変革を加速させています。

サインタイムの使命:アナログ業務をすべてデジタルへ

サインタイムの使命は、日本企業のアナログ業務を完全にデジタル化し、業務の効率化を推進することです。これは、トヨタ生産方式におけるリーン生産の考え方に基づき、バックオフィス業務から「ムダ・ムラ・ムリ」を排除するという考え方にも通じます。

ムダ・ムラ・ムリとは?

「ムダ・ムラ・ムリ」は、トヨタ生産方式で確立されたリーンマネジメントの概念であり、業務の非効率を特定し、排除するための重要な考え方です。

画面上で文書を表示し、印刷し、ハンコを押して物理的に郵送する女性

ムダ(無駄):価値を生まない業務やリソースの浪費

工場におけるムダには、不要な工程、過剰生産、不良品、待機時間、過剰在庫などがあります。オフィス業務では、手入力によるデータ入力の重複、紙ベースの承認プロセス、不要な書類作成、ハンコ依存の業務が該当します。

典型的な日本のオフィスで 3 人の従業員が働いています。1 人は膨大な書類の束を抱えて仕事をし、もう 1 人は携帯電話で遊んで、3 人目はコンピューターで作業しています。

ムラ(ばらつき):業務の不均衡や一貫性の欠如

業務が適切にバランスされていない場合、作業が滞り、ボトルネックが発生します。例えば、複数の承認が必要な書類が長期間放置され、業務が停滞することは典型的なムラの例です。プロセスは進行しているものの、完了の見通しが立たないことが、従業員のストレスの要因となります。

膨大な紙の山を持ち、電話でハンコに手を伸ばす会社員。

ムリ(無理):過負荷や業務負担の増大

過度な業務負荷は、ミスや業務遅延、さらには従業員の疲弊を招きます。バブル時代の長時間労働文化もムリの一例です。効率よりも労働時間の長さが評価されることで、非生産的な時間が増加し、従業員のモチベーション低下を引き起こします。

電子署名と社内ワークフローは、生産性向上とムダの削減にどう役立つのか?

サインタイムは、安全で高速かつスケーラブルな電子署名と、使いやすい承認ワークフローを求める企業向けに、文書管理を効率化する多様なソリューションを提供しています。私たちのサービス設計は、常にユーザー視点を重視しており、ドキュメントの流れをスムーズにし、完全にデジタルで完結させることを目指しています。

電子署名とテンプレート機能からスタートし、その後、一括送信、文書の追跡、SMSでの署名依頼送信、さらに長期的なクラウド保存機能(スキャナ保存プランやプライムプラン)などを追加してきました。これらのツールにより、電子署名プロセスを簡素化し、事務作業を軽減しながらセキュリティを強化。さらにはSalesforceやGoogle Driveなどの外部サービスとの連携もサポートしています。

「ムダ・ムラ・ムリ」の考え方をサインタイムのソリューションに当てはめると、まず「ムダ(無駄)」は、文書処理や手続きの重複を排除することで大幅に削減できます。たとえば、一括送信機能や自動ワークフローにより、文書の送付や管理にかかる手間が大きく軽減されます。

また、署名前に管理部門でレビューを行えるような社内ワークフローを組み込むことで、「ムラ(ばらつき)」の解消にもつながります。内部承認のワークフローや自動通知機能を活用すれば、業務の流れが均一化され、より予測可能なドキュメント処理が可能になります。特にSalesforceとの連携では、契約データが最初から最後まで一貫してデジタルで処理されるという大きなメリットがあります。

最後に、「ムリ(無理)」について。サインタイムは一貫して「使いやすさ」を重視してきました。PDFだけでなくその他の形式のファイルもアップロード可能、SMSでの署名依頼送信、モバイル対応など、柔軟性の高いソリューションを提供しています。あるお客様の言葉を借りるなら、「サインタイムにはマニュアルが要らない」と言われるほど直感的な操作性が特徴です。

これらの機能を通じて、サインタイムは企業の契約管理を効率化し、バランスの取れた業務プロセスの構築に貢献しています。

AIはどのように貢献するのか?

すでにご紹介している通り、サインタイムではAIとの連携機能を強化中ですが、ここでは実際に想定しているより具体的な活用例をご紹介したいと思います。

電子署名の枠を超えたAI駆動の機能として、メタデータ管理、レポート作成、要約やインデックスの自動生成などがあります。これらは、手作業を減らし、エラーを最小限に抑えることで、文書処理の効率を高め、「ムダ」を排除します。

さらに、AIは文書の内容に基づいてユーザーに適切な操作オプションを提示する「コンテキストアクション」を可能にし、ワークフローの最適化をさらに進めます。

今後に向けて、サインタイムはタグ付け、コンプライアンスおよびエラーチェック、オートデザインといったAI機能の導入を計画しています。タグ付け機能により、文書の整理や検索が効率化され、文書管理における「ムラ(ばらつき)」の削減につながります。

コンプライアンスおよびエラーチェック機能は、文書の正確性や規制への適合性を自動で確認し、スタッフの「ムリ(過重負担)」を防ぎつつ、ミスのリスクを減らします。オートデザインは、文書のフォーマットを簡素化し、ユーザーにとってより直感的で、負担の少ないプロセスを実現することを目的としています。

これらのAI機能は、サインタイムをご利用いただく企業にとって、より効率的でバランスの取れた、そして持続可能な業務プロセスを支える重要な要素となります。

近い将来のAIユースケース(4つの例)

AIは、電子署名および電子契約ワークフローを大きく進化させつつあります。サインタイムが近い将来提供予定の代表的なAI機能は以下のとおりです。

  1. メタデータの自動入力
    タグ、相手方、検索や法令遵守に必要な項目などを自動で抽出・入力
  2. フィールドの自動レイアウト
    アップロードした文書を自動でテンプレート化し、署名や入力フィールドを適切な位置に配置
  3. 内部整合性チェック
    例:「本文に“添付資料A”とあるが、実際には添付がない」といった不整合をAIが自動検出
  4. AIによる保存・検索機能の強化
    たとえば「6か月以内に自動更新される契約書をすべて表示して」といったクエリに対応可能
    文書の種類、契約先、金額、更新日などをAIが抽出し、自動で一覧化

まとめ:3Mの排除でビジネスの変革を

これらのAI機能を活用することで、電子契約や業務プロセスのさらなる最適化が可能になります。紙ベースの業務をデジタル化することで、企業はムダ・ムラ・ムリを排除し、業務の効率を飛躍的に向上させることができます。サインタイムは、より生産的で持続可能なビジネス環境の実現をサポートします。

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