契約書管理システム移行で年間25%のコスト削減 業務を止めないクラウド移行を実現

株式会社QTnet
ご協力
コンシューマ営業本部 BBIQ営業部 業務運営グループ長 田村様
BBIQ営業部 業務運営グループ 澤田様
(お写真は、BBIQ営業部 業務運営グループ 三苫様)
福岡県に拠点を置く株式会社QTnetは、契約書管理システムの移行によるコスト削減と運用最適化を目的に、従来利用していた契約書管理サービスの見直しを行い、「サインタイム」へのクラウド移行を決定しました。
これまで利用していた契約書管理システムは、契約書レビュー機能と一体化した高機能な構成でしたが、実際の運用は「契約書の保管・検索」が中心でした。契約書管理の利用実態に即したシステム構成へ見直すことで、契約書管理コストの最適化と運用効率の向上が実現できるのではないかと検討を開始しました。
一方で、約4,500ファイルにのぼる契約書データの移行を伴うため、契約書管理業務を止めないことが重要な前提条件となっていました。
本記事では、QTnetが契約書管理システム移行によってどのようにコスト削減を実現したのか、4,500ファイルのデータ移行をどのような体制とスケジュールで進めたのか、そして移行後の契約更新管理や運用改善の具体的な効果について紹介します。契約書管理システムの移行やコスト見直しを検討している企業にとって、実践的な進め方の参考となる内容です。
- 業種
- 情報通信
- 企業規模
- 大
- 課題
- コスト削減、コスパのよいサービスを使いたい、書類を一元管理したい
・契約書管理システムの運用コストが負担となっており、利用実態に即したコスト最適化が課題となっていた
・約4,500ファイルの移行にあたり、抜け漏れなく移行できるか、業務を止めずに完了できるかが大きな懸念だった
・契約更新情報(自動更新の有無・アラート時期)を確実に反映し、管理精度を維持する必要があった
・契約書管理システムを必要機能に絞って再構築し、年間約25%のコスト削減を実現
・契約期間を重複させた移行設計と徹底した件数確認により、業務を止めることなく4,500ファイルを移行
・アラート機能とタグ運用を標準化し、契約更新情報を正確に管理できる体制を構築
導入前の課題|契約書管理の運用体制と見直しの背景
以前の契約書管理サービスからサインタイムへの移行を検討したきっかけは何でしたか。
最も大きかったのはコスト面です。利便性という点では契約書レビュー機能との一体性もありましたが、当社の利用実態はあくまで「保管と検索」が中心でした。すべての機能をフル活用していたわけではなく、一部についてはオーバースペックだと感じる部分もありました。
そのため、利用実態に対してコストが適正かどうかを改めて見直すとともに、必要な機能に絞った運用へ転換できないかという観点から、サービスの再検討を進めることになりました。
今回のサービス移行の主な目的を教えてください。
最大の目的は契約書管理にかかるコストの適正化ですが、移行にあたって特に重視していたのが、「業務を止めない移行」を実現することでした。
契約書は日常的に参照するため、移行期間中に、社内で閲覧できない状態が発生することは避けなければなりませんでした。各部署への業務影響を最小限に抑えることが前提条件でした。
移行プロジェクト|業務を止めないクラウド移行
移行前に不安やハードルに感じていたことはありますか。
旧サービスには約4,500ファイルが保管されていました。
そのため、「抜け漏れなく移行できるか」という点が一番の懸念事項でした。件数が多い分、確認作業も相応の負荷が想定されました。
移行プロジェクトはどのように進めましたか。
旧サービスが年契約だったため、契約満了日から逆算してスケジュールを設計しました。移行期限を明確にしたうえで、余裕を持った準備期間を確保することを意識しました。
まずサインタイムを契約し、両サービスの契約期間を一部重複させることで、移行期間中も旧サービスを利用できる状態を確保しました。これにより、閲覧できない時期を設けることなく、「業務を止めない移行」を実現することができました。
準備期間を含めて約2か月、実際の移行作業は約1か月で、全体としてスムーズに完了しています。
サインタイムとの連携はどのように進みましたか。
特に良かったのは、週1回実施いただいたサインタイムとの定例会です。4,500ファイルというボリュームがあったため、進捗を曖昧にしないこと、そして常に状況を把握できる状態を保つことが重要でした。
定例会では、進捗共有に加えて不明点の洗い出しやその場での解消まで行うことができ、課題を一つずつクリアにしていきました。プロジェクトとして伴走していただけたことで、常に状況を可視化しながら見通しを持って進めることができ、安心感にもつながりました。
移行時に特に苦労されたポイントはありますか。
最も時間をかけたのは、社内で実施した抜け漏れの確認作業です。件数が多かったこともあり、移行対象が正しく登録されているかを確認する必要がありました。
担当者ごとにアップロード件数を管理し、人ベースで件数を突き合わせながら進めました。プロセスを徹底したことで、大きなトラブルなく完了することができました。
移行後の運用|契約書管理の効率化とコスト最適化
現在の書類保管フローを教えてください。
現在も基本フローは従来から変わっておらず、下記の流れで運用しています。
- 各部署で紙の契約書をスキャンしPDFデータ化
- 業務運営グループへPDFデータを共有
- サインタイムへアップロード
各部署で発生した契約書は、まずデータ化したうえで業務運営グループに集約してからサインタイムへ登録しています。その際、各部署から「自動更新の有無」および「アラートのタイミング(○○日前)」の2点も併せて確認し、サインタイムに登録するようにしています。
サインタイムで活用している主な機能を教えてください。
アラート機能では、契約内容に応じて30日前・90日前など、更新期限に合わせて個別に設定しています。これにより、更新漏れや確認の遅れを防ぎ、余裕を持った計画的な対応が可能になっています。
また、タグについても社内マニュアルを整備し、「自動更新の有無」を必ず登録するルールとしています。この情報を正確に登録することで、アラート機能の設定と連動させ、更新の見落とし防止にもつながっています。
IPアドレス制限を必須要件とした理由は何ですか。
社内のサイバーセキュリティ部署の規定により、外部サーバーを利用する場合はIPアドレス制限を設けることが必須となっています。そのため、この要件を満たしていることが導入の前提条件でした。
サインタイムに対しては機能要望として、スムーズに実装してもらうことができました。セキュリティ要件を確実に満たしながら、現場が使いやすい形で運用できている点は、大きな安心材料の一つになっています。
導入効果はいかがでしたか。
契約書管理システム移行により、年間で約25%のコスト削減を実現しました。
従来の利用状況を見直し、必要な機能に絞った構成にしたことで、無理なくコストの適正化を実現できたと感じています。
また、紙で保管していた頃と比較すると、検索スピードは大きく向上しました。必要な契約書にすぐアクセスできるようになったことで、確認作業の効率が高まり、日常業務の中で確実に活用されています。
AI読み取り機能の活用についてはいかがでしょうか。
現在は実験的に業務運営グループの一部でのみ活用している段階ですが、実際の使用感や改善要望についてはサインタイム側にもフィードバックしながら、より実務に即した形で活用できるよう検討を進めています。効果を見極めつつ、今後は段階的に活用範囲を広げていきたいと考えています。
| 会社名 | 株式会社QTnet |
|---|---|
| 業種 | 情報通信 |
| 会社概要 | 株式会社QTnetは、福岡市に本社を置き、九州エリアを中心に情報通信事業を展開する企業です。1987年の設立以来、光ファイバーを基盤とした通信インフラの構築・運用を通じて、地域の企業活動や暮らしを支えてきました。個人向けには光インターネットサービス「BBIQ」をはじめとする各種通信サービスを提供し、法人向けにはネットワーク、データセンター、クラウドなど幅広いICTソリューションを展開しています。 同社は、九電グループの一員として培ってきた安定した事業基盤と技術力を強みとし、高品質かつ信頼性の高い通信サービスを提供してきました。自社保有の光ファイバーネットワークやデータセンターを活用し、設計から構築、運用・保守まで一貫して対応できる体制を整えています。 近年では、企業や自治体におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を背景に、クラウド活用やセキュリティ対策、業務効率化支援などにも注力。地域に根ざしたサポート体制と技術力を活かし、九州のデジタル基盤を支える存在として、持続的な価値提供を続けています。 |
| 従業員数 | 大 |
| URL | https://www.qtnet.co.jp/ |